「佐賀」は、日本一の干満差をもつ有明海に面し、海苔の産地として有名ですが、佐賀の魅力はそれだけではない! 実は、知る人ぞ知る隠れた食の宝庫なんです! たとえば、お菓子に産地ということは意外と知らないのでは。そんな佐賀の隠れた魅力をご紹介します!

■1:玄界灘と有明海。2つの海がもたらす恵み

イカ好きにはたまらない「イカの活きづくり」が生まれた地

佐賀県の北に広がる玄界灘(げんかいなだ)ではイカ漁が盛んで、ケンサキイカ、ヤリイカ、アオリイカなどさまざまなイカがとれ、なかでもケンサキイカは日本有数の産地です。とくに唐津市呼子町は「イカの活きづくり」が生まれた街として有名で「イカ好き」が集まる地でもあります。ちなみに、景勝地にある天然記念物・七ツ釜ではイカをモチーフにした遊覧船「イカ丸」で洞窟クルージングも楽しめます。

有明海は「海苔」をはじめ、さまざまな魚介の産地

一方、海苔の産地として知られる有明海は、海苔以外にもさまざまな魚介がとれます。なかでも、コノシロ(コハダ)は東京・築地市場での取扱量が全国1、2を争うほど。また、干潮時には沖合5キロにわたって広がる干潟には、ムツゴロウをはじめ珍しい姿形をした魚たちが生息し、「前海(まえうみ)もん」と呼ばれ、親しまれています。ワラスボという歯をむき出した珍魚の日干しはお土産にも人気!

■2:佐賀の歴史と伝統から生まれた、だいごみ

400年の歴史ある秋祭りでふるまう「唐津のくんち料理」

唐津市にある唐津神社では、毎年11月2~4日に神様に収穫を感謝する秋祭り「唐津くんち」が行われます。「くんち」とは、九州北部での秋祭りの呼び名で、獅子や兜、鯛などをモチーフにした曳山が「エンヤ、エンヤ!」のかけ声ととも町を走ります。唐津くんちは16世紀の終わり頃にはじまったと言われ、約400年もの歴史がある祭りで、ユネスコの無形文化遺産にも登録されています。

この祭りのあいだに、振る舞われるのが「くんち料理」です。日ごろから付き合いのある友人や知人、親戚を迎え、おもてなしをするのです。とくに料理のなかで目を見張るのが、巨大なアラの姿煮。小さなものでも60センチは超えます。アラのお腹に大根やゆで卵を詰め、大量の醤油と日本酒で一日かけて煮込みます。そんなくんち料理を、家々を回りながらいただくのが唐津くんちの醍醐味でもあります。

シュガーロードで栄えた「伝統的なお菓子」


鎖国制度を敷いていた江戸時代、海外との唯一の窓口として許されていたのは長崎県の出島です。出島に荷あげされた砂糖は、長崎から佐賀を通って小倉へと抜ける「長崎街道」で運ばれ、京や江戸など全国に流通していきました。長崎街道は九州各地の大名の警備や参勤交代、海外からの品々や技術を運ぶための街道として栄えたのです。ちなみに、1759年の砂糖の輸入額は現在の24億円相当とも言われています。

長崎街道沿いは砂糖だけでなく菓子作りの技術も入手しやすかったため、全国的にも有名な銘菓が生まれ、佐賀県内では、佐賀市の丸ボーロ(ボーロはポルトガル語でケーキの意味)や小城市の羊羹などが知られています。長崎街道はいま「シュガーロード」と呼ばれ、街道沿いの洋菓子店や和菓子店では伝統を生かした新しいスイーツを販売し、人気を得ています。

■3:おいしさに納得! 品質にこだわったプレミアムな味わい

何かを食べたとき「おいしい」とは言い表せますが「なぜ、おいしいのか」は言葉では表現しにくいです。佐賀県の食べ物は、「なぜ、おいしいのか」の基準を設けて評価しています。だから、「なるほど」と納得するプレミアムなおいしさがあるのです。

BMS7以上だけが認められた「佐賀牛」

約200戸の肥育牛農家の熟練した技術で生まれる「佐賀牛」。栄養豊富な濃厚飼料と米どころ・佐賀の良質な稲わらを食べて育ちます。
佐賀県産黒毛和牛のうち肉質等級が5と4、そのなかでもBMS値が12段階中の7以上の高い品質を誇るものだけを「佐賀牛」と名乗り、販売することができます。BMS値とは、筋肉全体に脂肪がバランスよく付着している状態で、「霜降りの度合い」と言ってもいい。〝艶さし〞と呼ばれる霜降りの美しさと、さらりとした脂身の甘さ、コクのある味わいが魅力です。

全国の銘柄牛のなかでもトップクラスの肉質を誇る「佐賀牛」。柔らかな赤みのなかに、きめ細やかな脂肪が入った美しい霜降りが特徴。(佐賀牛 JAグループさが)

集団管理でつくられた自然の賜物「有明海の海苔」

日本の海苔の約5割を生産する日本一の海苔の産地、有明海。大小112の川によって山からの栄養分が注ぎ込み、さらに最大6メートルもある干潮と満潮の差によって海水が混ざり、海苔づくりに最適な塩分濃度になります。また、干満差は海水と太陽光を交互に与えるので、旨みと栄養も凝縮します。これほど恵まれた自然環境は奇跡的です。
そんな美味しい佐賀海苔を生むポイントは、1968年に考案された「集団管理方式」という独自の生産体制です。苗付けのタイミングから収穫まで生産者たちが一貫した連携プレイで行われています。戦後から始まった海苔培養の技術と経験を受け継ぎ、他県からお手本にされているほど。丹精込めてつくられた〝自然の賜〞をぜひ味わってもらいたい。


支柱式養殖による良質な、口どけのいい海苔はまさに一等級。(一等級有明海産佐賀のり 佐賀海苔)

佐賀の米・水を100パーセント使用した「純米酒」

全国有数の米の産地で、北の脊振山系、南の多良山系からの良質な伏流水が湧き出す佐賀県は、酒造りに適した地域です。江戸時代には鍋島藩が、「米を売るより酒を売ろう」と奨励したほど酒造りが盛んだった。いまも面積当たりの酒蔵の数は全国でもトップクラスだ。 また、純米酒を対象にして「佐賀県原産地呼称管理制度」を採用。佐賀県の米・水を100パーセント使用して、佐賀県の蔵元が醸造し、味や香り、バランスに優れ、味覚審査で合格した純米酒であることを保証している。


佐賀の小さな酒蔵が地元小売店の若手後継者とともに作り上げた、世界に名を馳せる銘柄。(鍋島特別純米酒 富久千代酒造)

 

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